KORG DS-10 お誕生会行ってきた

去年のDS-10 Expo行った人としても、DG-10のメンバーに今井麻美と長谷川明子が含まれているのを見て、アイマス民の大量流入を予想した人としても、これは行かざるを得ない。
ということで、行ってきた。
全体を通して、昨年のDS-10 Expoから技術レベルが大幅に上がり、演奏の迫力も桁違いにアップしていて、実に面白いイベントだった。特に印象に残ったところを。
DG-10
最初からクライマックス。取れた場所は4列目、それほどいい場所ではなかったのだが、それでも4?5mしか離れていない。アイマスライブなら最前列でももっと遠いのではないかというレベルだ。ずっと見える位置にいたのは長谷川明子(VCO)だけだったのだが、表情もダンスもばっちり見える。
曲は、アメフリカエル
【DS-10】「アメフリカエル」(DS-10&VOCALOID)宣伝用30秒Ver【初音ミク】‐ニコニコ動画(ββ)
【DS-10】「アメフリカエル」(DS-10&VOCALOID)宣伝用30秒Ver【初音ミク】‐ニコニコ動画(ββ)
(動画のヴォーカルは初音ミク)
そして、ハイスクールララバイ
【NoNoWire09支援】ハイスクールララバイ【アイドルマスター】‐ニコニコ動画(ββ)
【NoNoWire09支援】ハイスクールララバイ【アイドルマスター】‐ニコニコ動画(ββ)
(動画は原曲)
の2曲。DS-10プロデューサーの佐野信義が「妄想を実現した」と語る選曲とメンバー選択と衣装、そして、「アメフリカエル」のCuteさ、「ハイスクールララバイ」のポップなヴォーカルで、イントロから全開。
「飲酒厳禁 今井麻美」と書かれた特攻服を着たお兄さんも、やっぱり現れている。DS-10のイベントという雰囲気ではないが、強烈なことだけは確かだ。
又吉愛も、初めて見たのだが、歌、ダンスとも悪くなかった。
DG-10終了後、「正直に言って、ここから先はかなりマニアックなので」というMCが入りつつ、舞台転換のため少し休憩。
L-eye+bakerに続いて、Suttoko-Dokkoy登場。DS-10 Expoの時は、イントロでいきなりチーターマンを繰り出すという暴挙を遂げたのだが、今回はまともに。華やかな音色と印象的なメロディで聴かせてくる。知っていないと高度なこととわからないような、さりげない高度なテクニックを駆使したプレイだった。
mryatに続いて、CardiacTrance
開場前、入り口の前に並んでいると、日本人離れした容貌の、背の高い女性が歩いていたのを何度か見たのだが、その人がステージに。分厚い低音と、澄んだ高音の、非生物的な、自然な感覚に逆らうようなフレーズが印象的なプレイ。予想外に面白く、観客も大いに盛り上がる。
DSi to Orchestra、Gospelyの後、若草レコードが登場。
1945年以前の映像を大量に使用し、危険な雰囲気を漂わせる、凝りまくりのVJをバックに、ノイジーなトラックで攻めまくる。そのままWIREで流れていても全く不思議ではない、驚異的な迫力と、次々とメンバーを入れ替えながら、次々と展開していくプレイで、中盤最大の山場に。
続いて、バルーンアート with DS-10
小学生を対象に、DS-10を使っての作曲を教えるという、いかにも大胆な活動に挑んでいる、がりばぁ と こびっつの3人が、今日は、イベントに来た人たちをトークで引っ張る。
DS-10のBGMをバックに、バルーンを使って剣を作りながらのトーク大受け。終わった後の告知で、「全国を縦断します」と、心強い言葉も聞けた。これから面白くなりそうだ。
いよいよ終盤戦。ここからは凄い人が続く。
【夜間】、そして、怖音
ひたすら響くノイズ。混沌としたフレーズ。圧迫感のある、強烈なハイテンポ。「怖い音」という名前を裏切らない、激しく凶悪なプレイを、端正なスーツ姿で繰り広げる様子は圧巻だった。京都で西陣織を作っているという話からは想像もつかない危険なプレイで、観客は圧倒されっぱなし。
Denkitribe、その次にkoishistyle
Stylophone(3300円)、SX-150(3360円)、DS-10(4800円)と、きわめて安価な楽器を使いながら、「エロい」(by佐野信義)コードと美しいメロディ、驚異的な演奏技術で、DS-10界でもトップの人気を誇るスーパープレイヤーだ。
今回は、上記の楽器に加えて、iPhoneのシンセアプリを加えた構成で登場。今回のイベントのための新曲で、Stylophoneのプレイを見せつけた後、ヴォーカルを召喚。
ヴォーカル登場後の1曲目「Transmigration」はアルバムに、2曲目「イパネマの娘」はインストで動画がアップされているので、どちらも知っている曲ではあったのだが*1、生演奏と大音量で威力が強烈にアップ。Stylophoneの音を聞いているだけで、あまりのエロティックさに耳が妊娠しそうだ。
その余韻もさめやらぬうちに、ラスト、ヨナオケイシ登場。
DS-10 Expoでは、歌声のように聞こえる音色で観客の度肝を抜いてくれたが、今回は完成度で勝負を挑む。
?mKORG/AQ DS-10?n co2mo / ヨナオ ケイシ (keishi yonao)‐ニコニコ動画(ββ)
[KORG/AQ DS-10] co2mo / ヨナオ ケイシ (keishi yonao)‐ニコニコ動画(ββ)
圧倒的なまでに、厚く、重みのある音色。その上に、さらに迫力を増すように自在に音を重ね、驚異的な音圧を実現している。動画はライブで演奏されたのとは違う曲だが、雰囲気は比較的近いので参考にして欲しい。ノイズを駆使したドラムと、つやのあるメロディラインの対比が実に素晴らしい。
こちらも、イントロの曲が終わると、ヴォーカリストを召喚。
ハードな曲にハードなヴォーカル、ハードなパフォーマンスで聴き手を揺さぶる。緊張した様子だったが、それを忘れさせるプレイで見事にラストを飾って見せた。
最後。ゲストの松前公高が登場。
事前の予告では、DS-10の音源としてのモデルとなった、KORG MS-10の上位モデル、MS-20を使っての演奏、とあったのだが、MS-20だけでなく、MS-20のキーボードレス版であるMS-50を2台、さらに、アナログシーケンサを追加した構成での出番となる。
セッティングが終わっただけで、すでに圧巻の光景だ。

しかし、演奏が始まると、こんなものではなかった。
音の厚さが桁違いだ。オシレータの数が多い分、表現力が違う、ということくらいで説明がつくような差ではない。音圧が圧倒的で、聴いているだけでどんどん押されるように感じる。
2曲目で、早くも「これがラスト」と言ったが、次々と新しい展開を繰り出しながら、引っ張りまくり。いくつネタを仕込んできたのかと驚かざるを得ないプレイで、完璧に聞き入ってしまう。
アンコールを待つ時間もなかったため、2曲目終了後即アンコールに入る。ポップな曲でラストを飾った後、撤収まで残り20分と告げられ、慌ててその場を離れた。
全体を通して、レベルが高く、面白いイベントだったのだが、ラストの松前公高が圧倒的すぎた。「私は若い人にはとても勝てないので、古い楽器を持ってるということだけで出させてもらっています」と言いながらの、あまりの威力にしばらくそのことしか考えられなくなるほどのパフォーマンスは、反則過ぎる。
完璧に満足しきって、会場を後にした。
付録:今回のプレイヤー(+α)のTwitterアカウント
TuKuRu(アメフリカエルの作曲者。今回は不参加) http://twitter.com/tukuru
Suttoko-Dokkoy http://twitter.com/suttokodokkoy
mryat http://twitter.com/mryat
無限軌道(若草レコード) http://twitter.com/mugenkidou
THE 歩兵(若草レコード) http://twitter.com/thehohei
孫娘(若草レコード) http://twitter.com/magomusume
koishistyle http://twitter.com/koishi
ヨナオケイシ http://twitter.com/yonao
Spin Out(ヨナオケイシの参加しているプロジェクト) http://twitter.com/Spin_Out
(追記)Denkitribe http://twitter.com/_kzr
もし、他にTwitterを利用している方をご存じでしたら、コメントをください。
p.s. さて、LINEAR vol.33のレポートを読んで悔しがるとしよう。

*1:イパネマの娘は有名な曲だし